開口呼吸とヨダレが出るが主訴で来院したカーペットパイソン2ヶ月齢のヘビさんです。
食欲も減退して、体調を崩しています。
写真で少しヨダレの糸が引いてるのが見えますでしょうか?
口腔内はベトベトで、のどはヨダレの泡がありました。
ヨダレを顕微鏡で確認しました。
細胞の中につぶつぶの丸がたくさんあるのが分かります。
細菌の繁殖と、白血球による細菌の貪食と判断しました。
レントゲン検査も行いましたが、肺の状況は体も小さく不鮮明でしたが、腹部の中にガスの貯留が重度にあったので、呼吸がしづらいことで胃内に空気を飲み込んでしまったのでしょう。
オーナー様と相談し、抗生剤の治療を行うとともに
細菌同定と薬剤感受性試験を行うことにしました。若齢なこともあり、治療の遅れが死に直結する可能性が高かったからです。
もちろん結果が出るまでの間に死亡する可能性も大いにありました。
2週間後に検査結果です。
抗生剤に耐性の多い緑膿菌も含め3種類の菌が検出されました。
なので、治療として全種類の菌に感受性を示す、エンロフロキサシン(バイトリル)を6.5mg/kgを1回/日で行い、その他免疫の補助としてインターフェロンと整腸剤のメトクロプラミドを内服として処方しました。
1ヶ月後に状態確認のご連絡を行いました。
症状も改善し快調にご飯を食べてくれているそうです。
若い子なので心配でしたが、元気になってよかったですね!